衣替えについて手順や注意点を含めて解説します

四季がある日本に根付いてきた「衣替え」の習慣。毎年、衣替えの季節が来ると憂鬱になる人も少なくないようです。

しかし、衣替えは次のシーズンに気持ちよく服を着るためにとても重要なことは言うまでもありません。

そこでこの記事では、衣替えについて、スムーズに進めるための手順や注意点も含めて紹介することにしました。いつも衣替えに苦労している人は、ぜひ読んでみてくださいね。

衣替えのタイミング

衣替えのタイミングは、一般的には夏が来る前の6月上旬と、秋が深まる頃の10月上旬に行います。ただ、地域差はあるので、学校や企業の場合は、それぞれの方針にならうことが重要です。衣替えの時期は寒暖の差が大きいこともあるので、一度にすべての衣類を入れ替える必要はありません。2~3週間程度かけてゆっくりと入れ替えてもオーケイです。

なるべく、湿気が少なく乾燥した好天の日を選んで作業をするといいでしょう。

衣替えの手順

衣替えは、単に夏物と冬物の衣類を入れ替える作業ではありません。衣替えは、これまで着てきた衣類の処分を検討するタイミングでもあります。

衣類の仕分け

衣替えは、衣類を仕分けすることから始めましょう。まず、これからの季節に着ることのない衣服を取り出します。すべて取り出してみて、あまり着ることのなかった服やサイズが合わなくなった服、コーデが難しい服は、処分や寄付を検討しましょう。仕分けの際は、衣類の種類や用途別に分類すると作業しやすくなるのでおすすめです。たとえば、トップス、ボトムス、アウターといった具合に分類します。

洗濯・クリーニング

つづいて、仕分けた衣類を洗濯、またはクリーニングします。汚れている衣服は洗濯をし、クリーニングが必要な衣服はクリーニング店に出してください。衣類を保管する前に清潔な状態にしておくことは、次のシーズンに快適に着るためにとても重要です。洗濯やクリーニングに出す前に、衣服の取り扱い表示を必ず確認して、適切な方法を選んでください。シミや小さな穴を見つけたら、修復してから収納したほうがいいので、自分でできない場合はクリーニング店や仕立屋さんに相談してみましょう。

収納

洗濯やクリーニングが終わった季節物の衣類を収納します。衣替えの衣類は次のシーズンまで長期間保管することになるため、押入やクローゼットの一番上の棚に保管するのがおすすめです。

衣替えの衣類を収納する前に、収納場所をしっかり掃除することもとても大切です。ホコリがたまっているところに収納してしまうと、衣類に虫がついてしまうことがあります。

衣類のたたみ方は、以下を参考にしてください。

衣類のたたみ方

衣類はそれぞれ形状が異なるので、たたみ方もそれぞれ異なります。

・Tシャツやシャツなどのトップス

Tシャツやシャツなどのトップスは、まず左右から肩のあたりで3等分する形で折ります。

その後、三つ折りしたところに袖を折りたたみ、長方形をつくります。

さらに今度は裾のほうから2つ折り、そしてもう一回折れば完成です。

・パンツ類

パンツ類は、シワになりやすいものもあるので、種類に応じてたたむ方法を変えます。

まず、ジーンズなど厚みがありシワになりづらいパンツは、股の部分で2つに折ります。

その後は、上下に3等分する形で折りたためば完成です。

シワになりやすいパンツ類は、折り目を意識してたたむ必要があります。

まず、折り目に沿う形でパンツを前後方向に開きます。ファスナーは内に入れてください。

つづいて、折り目をしっかり確認しながら、半分ずつ2回折りたためば完成です。

・ワンピース

ワンピースはまず、ちょうどおなかのあたりで半分に折りたたんでください。この状態だとスカート部は左右に開いた状態なので、これを中心に向けて折りたたみます。

その後、さらに3つ折りにしてください。

・ドレスやフォーマルウェア

ドレスやフォーマルウェアは、たたまずにハンガーに掛けて保管します。シワができないように注意し、カバーで覆ってからハンガーに掛けましょう。

衣類を収納するときの注意点

衣類を収納する際には、以下のポイントに注意しましょう。

衣類ごとに収納場所を決める

衣類はカテゴリーごとにまとめ、いっしょに保管します。

衣類の保護

衣類を保護するために、カバーやポリ袋を使用することもおすすめです。とくにドレスやフォーマルウェアなどの特別な衣類は、カバーを掛けて保管することで、ホコリやシワを防ぐことができます。ただし、カバーを掛けると湿気がこもりやすいので、ときどき収納スペースに風を通すことを忘れないでください。

衣替えにおける防虫・防臭対策

衣類を保管する際には、防虫・防臭対策も重要です。以下のポイントに注意しましょう。

衣類を完全に乾燥させる

衣類を保管する前に、完全に乾燥させましょう。湿ったままの衣類はカビや雑菌の繁殖を招きます。洗濯後はよく乾かし、完全に乾燥した状態で保管しましょう。

防虫剤の使用

衣類といっしょにナフタリンやハーブ系の防虫剤を収納することで、虫食いやダニの発生を防ぐことができます。防虫剤は衣類に直接触れないように注意し、風通しの良い場所に置きましょう。

除湿剤の活用

湿気が多い場所では、除湿剤を使用して湿気を取り除くことが重要です。とくに梅雨や夏季など湿度が高い時期には、除湿剤は必須です。

ときどき風を通す

収納スペースはどうしても湿気がこもりやすいので、除湿剤を使っていても、ときどきサーキュレーターなどで風を通してあげましょう。

衣替えの収納で役立つちょっとした技

最後に、衣替えの収納で役立つちょっとした技を紹介しておきます。よりわかりやすく整理したいときや、収納スペースが足りないときにとっても役に立ちますよ!

ボックスやケースの中をさらに小分けしたいなら風呂敷を活用

収納用のボックスやケースは、大きめのものだと内部がごちゃごちゃしてしまいがちです。これを防ぐためにおすすめしたいのが「風呂敷」などの布アイテムです。風呂敷の役割はもともと「包む」こと。衣類を小分けにして包み、収納ボックスに入れておけば、分類もかんたんですし、次の衣替えのときの入れ替えもかんたんです!

収納スペースが足りないなら圧縮袋を活用

収納スペースが足りない場合は、圧縮袋を使って衣類のかさを減らすことを考えてみてください。シワになりやすい衣類を圧縮することはできませんが、かなり小さくまとめられます。圧縮袋に入れる衣類は必ず事前に洗濯してよく乾かしてください。カビや虫の発生を防げます。

トランクルームを活用する

衣替えの衣類は長期間着ることがないので、外部のトランクルームに預けてしまってもかまいません。今はリーズナブルな料金で利用できる空調完備のトランクルームサービスがあります。預けてしまえばその分、スペースをほかのアイテムの収納に充てられるので、収納スペースに悩んでいる人は、トランクルームの利用を考えてみてください。

まとめ

何かと面倒だけれども定期的にやらなければならない衣替えについて解説しました。以前はきっちりと行われていた習慣ですが、最近はずいぶんフレキシブルになった印象があります。

衣替えは、単に衣類を入れ替えるだけではなく、衣類の取捨を決めるいいタイミングでもあります。ほとんど着る機会のなかった衣類は、フリマアプリを利用して売却したり、寄付したりして処分すると、収納スペースを有効に使えますよ。

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